生産性向上に取り組むことになっても、
「何から始めればよいのか分からない」
「現場の課題をうまく言葉にできない」
ということもあるのではないでしょうか。
年間4回で取り組む
生産性向上研修の第1回は、
「現場の小さな困りごとを見つける」
がテーマです。
業務改善というと、
大きな設備の導入や
仕事の進め方を大幅に変えることを
想像するかもしれません。
しかし、最初から大きな改善策を
考える必要はありません。
まずは、日常業務の中で
繰り返されている小さな困りごとに気づき、
「いつ・どこで・何が起きているのか」を
具体的にするところから始めます。
今回の研修は、
一般的な架空事例を使用し、
約15分で実施できる構成です。
掲載している事例は、
そのまま使用するだけでなく、
施設で実際に困っていることや、
見直したい業務に置き換えて
活用することもできます。
施設の状況に合わせて、
事例や設問を変更してご使用ください。
実際の事例を取り上げる場合は、
利用者や職員が特定されないよう、
個人情報への配慮をお願いします。
年間4回の研修内容や
生産性向上推進体制加算(Ⅱ)の概要は、
まとめ記事で紹介しています。
この研修資料でできること
第1回の研修資料では、
現場の困りごとを見つけ、
次回までに確認する課題を
一つ決めることを目指します。
- 約15分で実施できる
- 入所・居住系の介護施設で活用できる
- 一般的な架空事例を使って話し合える
- 現場の困りごとを具体的に整理できる
- 利用者さんと職員への影響を考えられる
- 担当者と確認期間を決められる
- 研修や委員会の記録を残せる
PowerPoint・PDF・Word・Excel入り/無料・登録不要
ダウンロードできる資料
| 資料 | 主な用途 |
|---|---|
| PowerPoint | 画面に表示して研修を進める |
| 閲覧・共有・印刷に使用する | |
| Word | 進行ガイド・配布資料として使用する |
| Excel | 委員会記録・課題管理に使用する |
PowerPoint・Word・Excelは、
施設名や実施日、役割名などを
自施設に合わせて変更できます。
第1回研修の目的
今回の研修では、
介護現場で繰り返されている
小さな困りごとに目を向けます。
すぐに改善策を決めるのではなく、
まずは現状を具体的に把握することが目的です。
この研修で学ぶこと
- 介護現場における生産性向上の考え方
- 日常業務の困りごとに気づく方法
- 困りごとを具体的な場面で整理する方法
- 利用者さんと職員への影響を考える視点
- 次回までに確認する内容の決め方
研修後にできるようになってほしいこと
研修後には、
次のことができる状態を目指します。
- 現場の困りごとを一つ挙げられる
- 「いつ・どこで・何が起きているか」を整理できる
- 利用者さんへの影響を考えられる
- 職員への影響を考えられる
- 次回までに確認する内容を決められる
- 担当者と確認期間を決められる
現場で起こり得る事例
夕食前、必要な物品が見つからない
夕食の準備が始まりました。
担当職員は、
利用者さんが使用する食事用エプロンと、
とろみ剤を量るためのスプーンを
取りに行きました。
しかし、いつもの棚に
必要な物品が見当たりません。
別の棚やワゴンの中を探しましたが、
すぐには見つかりませんでした。
近くにいた職員にも確認し、
数分後、別の収納場所から見つかりました。
前の勤務帯で棚を整理した際に、
置き場所が変更されていたようです。
しかし、変更したことは
他の職員へ共有されていませんでした。
物品を探している間、
利用者さんは食事の開始を待っています。
別の職員も一緒に探したため、
ほかの食事介助の準備も遅れました。
物品が見つかったことで、
その日の食事介助は開始できました。
職員からは、
「また探すことになりそう」
「置き場所を決めた方がよいのではないか」
という意見が出ました。
※この事例は、特定の施設や個人の実体験ではありません。介護現場で起こり得る状況をもとに作成した架空事例です。
考えてみましょう
事例を読んだあと、
次の質問について考えてみましょう。
- この場面の問題点は何でしょうか
- 利用者さんには、どのような影響がありますか
- 職員には、どのような影響がありますか
- なぜ同じことが繰り返される可能性があるのでしょうか
- 自分なら、最初に何を確認しますか
個人で行う場合は、
1~2分を目安に考えます。
グループで行う場合は、
3~4分を目安に意見を出し合います。
正解を一つに決める必要はありません。
参加者それぞれが気づいたことを出し、
実際の状況を具体的に考えることが大切です。
事例の解説
問題が起きた背景
今回の事例では、
物品の置き場所が変わったことだけが
問題なのではありません。
次のような背景が考えられます。
- 物品の定位置が決まっていない
- 置き場所を変更する際のルールがない
- 変更した内容が職員へ共有されていない
- 補充する人や時間が決まっていない
- 探し物が発生した回数や時間を記録していない
物品が見つかれば、
その場の業務は再開できます。
そのため、探す行動そのものが
繰り返されていることに
気づきにくい場合があります。
見落としやすいポイント
職員個人の問題にしない
「置いた職員が悪い」
「探し方が足りない」
と個人の注意力だけの問題にすると、
同じことが繰り返される可能性があります。
誰が勤務していても
迷わず物品を見つけられる仕組みが
必要かもしれません。
利用者さんへの影響も考える
物品を探す時間は、
職員だけの問題ではありません。
利用者さんの食事開始が遅れたり、
待っている間に不安を感じたりする
可能性があります。
生産性向上を考えるときは、
職員の負担だけでなく、
利用者さんの安全や
ケアの質への影響も確認します。
すぐに改善策を決めない
事例を読んだだけで、
「物品の置き場所を固定する」
と決めたくなるかもしれません。
しかし、最初に決めた場所が
職員にとって使いにくかったり、
動線を妨げたりする可能性もあります。
まずは、どの物品を、
誰が、いつ、何回探しているのかを
確認することが大切です。
最初に行うこと
第1回では、
次の順番で現状を整理します。
- 困りごとが起きる場面を確認する
- 発生した回数や時間を記録する
- 利用者さんへの影響を整理する
- 職員への影響を整理する
- 担当者と確認期間を決める
- 次回の委員会で結果を共有する
今回の研修だけで、
改善策を決定する必要はありません。
まずは一つの困りごとを選び、
実際の状況を確認するところまで進めます。
明日から実践するチェックリスト
研修後は、
次の項目を確認してください。
- 現場の困りごとを一つ選んだ
- 「いつ・どこで・何が」を具体的にした
- 利用者さんへの影響を確認した
- 職員への影響を確認した
- 次回までに確認する内容を決めた
- 確認する担当者を決めた
- 確認する期間を決めた
- 決定した内容を記録に残した
すべての困りごとを
一度に解決しようとせず、
まずは一つの課題から
取り組んでみましょう。
研修の振り返り
研修の最後に、
次の内容を振り返ります。
今日気づいたこと
今回の事例や話し合いから
気づいたことを記入します。
自分が見直したいこと
普段の業務の中で、
自分が見直したいことを記入します。
チームで取り組みたいこと
個人だけではなく、
職員同士で確認したいことを記入します。
次回までに確認すること
次回の委員会までに、
誰が、いつまでに、何を確認するのかを
具体的に記入します。
研修で出た意見は、
委員会記録や取り組み管理表にも残します。
研修担当者向けの進め方
所要時間
約15分
用意するもの
- PowerPointまたはPDF
- 参加者用の振り返り用紙
- 筆記用具
- 委員会記録用のExcel
- 必要に応じてプロジェクターやモニター
進行例
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 0~2分 | 研修の目的を説明する |
| 2~4分 | 架空事例を読み上げる |
| 4~8分 | 個人またはグループで考える |
| 8~11分 | 事例の解説を行う |
| 11~13分 | 確認する困りごとを決める |
| 13~15分 | 振り返りと担当者・期限の確認 |
すべての文章を
読み上げる必要はありません。
PowerPointに沿って進め、
必要なところだけ説明してください。
話し合いのポイント
特定の職員を責めない
問題が起きた原因を
個人の経験や注意力だけに求めず、
業務の流れや情報共有の方法にも
目を向けます。
課題を広げすぎない
複数の困りごとが出た場合も、
今回確認する課題は一つに絞ります。
ほかの意見は、
困りごと一覧へ記録しておきます。
利用者さんへの影響を忘れない
職員の作業時間だけでなく、
利用者さんの待ち時間や安全、
ケアの質への影響も確認します。
担当者と期限を決める
「今後確認する」だけで終わらせず、
誰が、いつまでに、
何を確認するのかを決めます。
第1回研修資料のダウンロード
第1回の研修で使用できる資料を
まとめています。
- PowerPoint
- 閲覧・印刷用PDF
- 進行ガイド・配布資料
- 委員会記録・取り組み管理用Excel
PowerPoint・PDF・Word・Excel入り/無料・登録不要
本資料は、介護施設の内部研修や委員会で活用するためのひな型です。施設名、役割名、実施方法などは、自施設の状況に合わせて変更してください。本資料を使用しただけで、生産性向上推進体制加算(Ⅱ)を算定できるものではありません。
次の研修へ
第2回では、
今回選んだ困りごとについて、
回数や時間、発生する場面などを確認し、
業務の状況を見える化します。
参考資料
算定要件や必要な届出については、
施設の所在地を管轄する自治体・指定権者の
最新案内も確認してください。


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